2010年3月議会一般会計反対討論

2011年7月29日 21時32分 | カテゴリー: 討論

反対の立場で発言します。
22年度予算を審査するにあたり、次の観点を重視しました。1点目は社会経済状況の悪化を受けて、生活弱者への救済がはかられているか。2点目は税収の大幅な落ち込みが予測される中、行財政改革に積極的に取り組み、最小の経費で最大の効果をあげる事業提案がされているか。3点目、医療、福祉、教育における市民サービスで、正当な理由なく削減された部分はないか。4点目は市の行政計画が遅滞なく進むような予算措置がされているか、5点目は市民参画・市民協働の基本方針が予算上に反映されているか、6点目まちづくりの担い手育成への投資は確保されているか 以上6点です。この観点から検証し、以下について問題があると考えます。
 まず本会議質疑でも述べましたが、総務費2項2目の前納報奨金。行革プランでは21年度に廃止となっています。これまでも何度となく、この制度を継続することの意味を問い、早急に廃止の提案をしてきました。しかし今議会でも、厳しい予算の中で5769万3千円という多額の報奨金を残すことの効果について、納得できる答えは得られませんでした。前納報奨金は時代に合わない、特別徴収の場合は適応されず不公平、将来的にコンビニ収納に切り替わる、という理由で、名古屋、豊明、長久手町と、近隣自治体も次々廃止しています。廃止して税金の滞納が増加したという例は聞きません。行革プランでの廃止決定に反することであり、「最小の経費で最大の効果」の基本原則に照らしてもなぜここまで存続にこだわるのか理解できない。まずこれを廃止してから次に障害者扶助料の廃止を提案すべきです。
 またリニモの出資金500万については、愛知高速交通株式会社を5年間は財政支援するという方針が前提の予算計上です。この会社の債務負担は当然、県がすべきという考えから承認できるものではありません。
 民生費の部分です。地域福祉計画の推進姿勢がみられないのは問題です。市長の施政方針の中には「自助・互助・公助」のしくみづくりが重要、「市民力」「地域力」を生かしたいとありますが、この方針がまさに予算反映されるべき「地域福祉」の項目に、なんら工夫がみられません。地域担当職員を置いて「まちづくり協議会」の発足を進めていくといったしかけや、地域のコーディネーターを育成し、地域とNPOを連携させるといった行政サポートがなければこの計画は進まないと考えますが、予算措置においても事業計画においても、そういったものはありませんでした。大変に残念です。
 4款衛生費では「にっしんアジェンダ21推進事業」が大きく減額されましたが、ここにおいての問題は予算額ではなく、さきの「地域福祉計画」同様、市民、行政、事業者、NPOが一体となって「環境まちづくり」を進めていくという手法、事業計画の中身に、なんらあらたな工夫や取り組みがないということです。わたしはこれまで継続して、環境基本計画は市単独でも、NPOや事業者だけでも実現できない。市内各地で活動する多くの環境NPOや市内の民間事業者等とパートナ—シップ協定を結び、どの団体が計画のどの部分を担うのか同じテーブルを囲んで検討すべきと主張してきました。重要な市民への環境教育の部分、昨年度計画見直しで追加された「地域行動計画」の部分はどのように進められるのか、この予算がどう生かされていくのか、明確な答弁が得られませんでした。太陽光発電や給湯器の補助をすることだけが「環境まちづくり」であってはなりません。にっしんアジェンダ21推進事業について、中身の再検討を求めます。
 そして一番に予算の組み換えを求めたいのは9款の教育費です。小学校、中学校の校用消耗品、校用備品がかなり削られており、新学習指導要領の改訂を前に、これで良質な教育環境となりうるだろうか心配ですが、それはまだ各学校の創意工夫により、乗り切れるかもしれません。問題は低学年補助教員を3名減らし、中学校の英語指導業務の委託を取りやめたことです。本会議質疑でも述べましたが、少人数指導と低学年補助ではまったく仕事の中味が違います。学校にまだ慣れない1年生の補助も重要ですが、どちらかといえば2年生の方が担任の先生、子どもたちともに補助を必要とする場面が多いと聞いています。減らされた分の負担は養護教諭等、別の所にしわ寄せがいくことが予測されます。また英語指導においては、ようやく英語が系統だててわかりかけた中学でこそ、ネイティブの先生との対話が必要であることは、多くの専門家も認めるところです。市長のマニフェストには「中学校教育において英語のほかに第2外国語も学べるようなシステムづくり」という項目がありますが、これでは第2外国語どころか世界共通語の英語という言語の微妙なニュアンスや文化の違いなどを肌で感じる貴重な機会を奪ってしまうことになります。竹の山の小中併設校で莫大なお金がかかるから、枠配分予算の中でこの部分は我慢してほしいということなのでしょうか。教育の機会均等ということを考えても、このような予算削減はされてはなりません。業務委託という方法は現場で連携指導することができず、委託金額も高いという問題点もあるので、ひとりだけでもちょくせつ雇用するという検討はなかったのでしょうか。肢体不自由児学級在籍児保護者、関係者から強い要望がある作業療法士の非常勤雇用も実現されませんでした。これまで「人」に手厚く予算をつける姿勢を続けてきた本市の予算編成の在り方が変わってしまったのかという危機感を持ちます。
 以上の理由から、問題ある予算項目の見直しを求め、本案に反対します。